木曜日, 1月 15, 2026

【コラム】日本が成長できない理由と、投資家・経営者が直視すべき構造的課題

投資家や経営者の皆様にとって、日本市場がなぜ長期にわたり低成長から抜け出せないのかを理解することは、事業戦略や投資判断に直結する重要な視点です。その本質は、国家予算の構造に現れています。

社会保障費が「未来投資」を圧迫する

日本の国家予算の約33%は社会保障費です。年金・医療・介護といった支出は不可避であり、むしろ今後も増大していきます。その一方で、教育、イノベーション、デジタル・グリーン投資といった「成長に直結する分野」への予算は後回しになっているのが現実です。
つまり、日本の財政は「未来を創る投資」ではなく「現在を維持する支出」に偏重しており、企業活動においても新規産業育成の追い風が吹きにくい環境が続いています。

借金返済が「リスクテイク余力」を奪う

さらに25%の予算が借金返済(国債の元利払い)に充てられています。これは過去の政策や景気対策の「ツケ」を清算するコストです。本来なら成長資金や減税余地に回せる財源が、債務の維持に消えている。
投資家から見れば、国としてのリスクテイク能力が低下していることを意味し、経営者から見れば市場拡大の土壌が弱いことを示唆します。

投資家・経営者への示唆

日本市場においては「国の成長エンジン」に頼るのではなく、企業自らが独自の成長戦略を描く必要があります。

投資家の視点:日本株投資は「マクロの成長」を期待するよりも、資本効率改善やコーポレートガバナンス改革に注目すべきです。資本政策を積極的に進める企業こそが投資対象になります。

経営者の視点:公的資金に依存した成長戦略は難しい環境です。海外市場開拓、民間資本の活用、技術革新による差別化こそが生き残りの鍵です。

まとめ

日本の予算構造――33%が社会保障、25%が借金返済――という現実は、国家としての成長投資余力を大きく削いでいます。つまり「国全体の成長」に賭けるのではなく、個別企業の自助努力と投資家の目利き力こそがリターンを生み出す源泉になるのです。

投資家・経営者にとって、日本の低成長はリスクであると同時に「構造を理解した上で戦略を立てる」絶好の機会でもあります。

【筆者】 編集部スペシャル
INVESTOR PRESS 編集部

資本家 / 政策プランナー / 官民連携スペシャリスト / データサイエンティスト など

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