月曜日, 12月 23, 2024
ホームInvestor press企業分析市場の目 <ソフトバンクG>

市場の目 <ソフトバンクG>

2022年 過去最大1.7兆円赤字

通期決算は前年の約5兆円の純利益から、1年で過去最大の純損失1.7兆円へ。要因は株価の下落と未上場企業の評価損による含み損が3.7兆円規模に拡大したことによるもの。米国市場の金融引き締めなどによる成長株中心の急落影響を受けた。

主な影響を受けた投資先・評価損としては、

・韓国EC大手(クーパン)-1.7兆円
・中国配車大手(DiDi)-9,800億円
・東南アジア配車大手(Grab)-3,000億円
などが目立つ。

投資家・市場関係者のコメント

  • キャッシュフローとの乖離が大きいこの決裁をどう考えるのか?SBGは金融サービス会社としての見方をしないといけないですね。
  • 新しいタイプの投資会社ですから、株価上下がビジネスモデルになっている側面もありますね。
  • SBG、ビジョンファンドはマーケットのイニシアチブを握る存在にまで拡張しましたので、一ファンド、一投資会社の域は超えているので、世間も他人事としか捉えることしかできないです。
  • もはや実業というより投資会社ですよね。投資は、守るべきタイミングで守れるかが大事なのかなとは思って見ています。
  • ここまで大きくなると、投資リスクがあるとしても、誰がどう手綱を握るのか見え難い
  • 正直、実際に投資して身銭を切っている方々には敵わない気がします。

今後のソフトバンクグループの意思決定に注目です。

過去の決算概要

2021年、ソフトバンクGの大復活。投資ファンドのIPOラッシュ。「投資ファンドの決算を見ても仕方がない」という意見も。今後は投資規制の動向や中国(ポートフォリオの多くを占めるアリババの状況)に注視。大きくなり過ぎて投資案件が無くなる(独占禁止法の問題)のではという市場研究者の懸念も。みずほ銀行もソフトバンクと心中する覚悟か。時価総額は2020年(時価総額5兆円台)と比べ3倍以上の16兆円を突破し、トヨタに次ぐ国内第2位の位置へ。組織的なユニコーン発掘を目指す。

大きな要因として韓国クーパン(韓国版Amazonと言われるEC事業)の影響があげられる。ソフトバンクはクーパンへ2015年から総額3021億円の投資を行い、2021年3月末時点での時価は3.1兆円の10倍へと成長を遂げた。

2019年は投資評価損を含む最終損益赤字(赤字7000億円)だけでなく、営業利益(本業)が赤字に注視。ソフトバンクモバイルは好調も、その他の実業が苦境に??次の手をどうするのか?

過去の注目記事

起業家・投資家の教科書

spot_img