日曜日, 8月 3, 2025

Synspective(290A)──急騰の背景と今後の成長展望

急騰の理由:ODCソリューション発表と需給改善期待


• 5月19日、Synspectiveは物体検知・分類分析サービス「ODC Solution」を正式ローンチ。船舶や航空機といった対象物を全天候・24時間体制で検知・分類できるSARデータ解析ソリューションとして注目されました 。
• この発表後、株価は5月末にかけて物色人気が高まり急騰。SAR衛星活用による解析技術の実用化期待が、短期的な成長期待を喚起しました。
• さらに、大株主だったジャフコ・グループによるロックアップ解除後の株式売却懸念が一巡し、新たにヒューリックによる持株取得が明らかになったことで、需給懸念が晴れたことも株価の追い風となりました 。

主軸事業:小型SAR衛星×解析ソリューションによるデータ提供

• Synspectiveは、高精度の小型SAR(合成開口レーダー)衛星「StriX」シリーズを自社で開発・運用中。2025年2月時点で6号機まで打上げ、初画像取得に成功しており、衛星コンステレーション構築を急ピッチで進めています 。
• 同社の主力提供サービスは、SAR衛星データとAI解析を組み合わせたObject Detection and Classification(ODC)など複数のデータソリューション。これにより、天候や時間帯に関係なく安定したモニタリングが可能です 。
• 特に海洋・沿岸・空港・サプライチェーンなど広域監視での利用が想定され、社会インフラや安全保障、物流監視など多方面に応用されています 。

今後の成長展望:衛星拡充・商用化加速・国際展開へ

• 当社はすでにシリーズC投資による70億円規模(累計約281億円)を調達済で、2024〜25年にかけて衛星量産と解析プラットフォーム強化を進めています 。
• 今後は、衛星コンステレーションの拡充(打ち上げ数増・運用体制整備)を通じて、データ提供力とサービス提供範囲の拡大が進む見通しです。
• 加えて、ODCに続くLDM/FDA(地殻変動監視/洪水被害評価)など複数の解析ソリューションを横展開し、商用サービスとしての収益化を強化しています 。
• 米国子会社の設立(2025年3月)や国際提携も進行中で、海外展開による市場拡大やグローバルな需要取り込みに舵を切っています 。

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