木曜日, 4月 3, 2025
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【話題の市場分析】創設22年目で毎年赤字、それでもPBR190以上の期待値を得る上場企業とは

創設から22年目を迎えた今もなお、毎年赤字を計上しながらも、PBR(株価純資産倍率)は190以上という驚異的な期待値を市場から得ている企業がサンバイオ株式会社(証券コード: 4592)です。本稿では、サンバイオを率いる社長、会社の発足経緯、上場時の苦労、そして近年の資金調達の実績を辿ります。

再生医療のフロンティアへ

サンバイオの代表取締役社長、森敬太氏は、再生医療の最前線で活躍するリーダーで、東京大学大学院を卒業後、麒麟麦酒株式会社で生産管理や研究開発に従事し、その後、2001年にアメリカ・カリフォルニア州でSanBio, Inc.を設立しました。森氏のビジョンは、脳神経系の再生医療を通じて、多くの患者に希望をもたらすことで、その情熱とリーダーシップは、サンバイオを再生医療のフロンティアへと導いています。

サンバイオは、2001年にアメリカで創業し、2013年に日本法人として設立されました。設立当初から、再生細胞医薬品の開発に注力し、特に脳梗塞や外傷性脳損傷に対する治療法の研究を進めてきました。彼らの主力製品であるSB623は、慢性期脳梗塞や外傷性脳損傷の治療に向けた再生医療製品として、国内外での臨床試験を経て、期待が寄せられています。

初値は公開価格割れに

2015年4月、サンバイオは東京証券取引所マザーズ市場に上場しました。上場時の公開価格は2,000円で、初値は1,710円と、14.5%の下落を記録しました。この厳しいスタートは、再生医療という新しい分野に対する市場の不安を反映していました。上場後も、株価は波乱の展開を見せ、特に2019年には連続ストップ安を記録するなど、経営陣は厳しい状況に直面しました。

夢を掴むための資金調達

サンバイオは、上場以来、数回にわたり資金調達を行っています。
2015年: 上場時に約149億5,000万円を調達しました。この資金は、研究開発や臨床試験に充てられ、再生医療の実用化に向けた重要なステップとなりました。
2019年: 海外投資家向けの増資を通じて約70億円を調達しました。この資金は、SB623の開発を加速させるために使用されました。
2022年: 第三者割当による新株予約権の発行で約89億5,670万円を調達しました。この資金は、さらなる研究開発や製品化に向けた重要な資金源となりました。
2024年: 予定されている資金調達額は約19億円で、製造体制の整備や普及促進に充てられる見込みです。


サンバイオは、毎年赤字を計上しながらも、再生医療市場の成長性に対する期待から高いPBRを維持しています。彼らの挑戦は続き、未来の医療に新たな光をもたらすことが期待されています。サンバイオの物語は、希望と挑戦の連続であり、今後の展開に目が離せません。

【筆者】 岩崎 勇一郎

INVESTOR PRESS 編集長

データサイエンティスト / 経営学とデータサイエンスでJリーグクラブなどの組織戦略と人財スカウト戦略を設計/ 早稲田大学卒・大学院修了、MBA(経営学修士)および工学博士(遺伝子工学)

Twitter:https://twitter.com/iwasaki_wu

サッカーデータサイエンス系執筆

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